失楽園再び「愛の流刑地」映画化(日刊スポーツ)


 作家渡辺淳一氏(72)の話題の小説「愛の流刑地」が映画化され、俳優役所広司(49)が主演することが11日、分かった。小説は日本経済新聞朝刊で連載中。中年作家と人妻の愛と性を描き、サラリーマンの間で「愛ルケ」と呼ばれて人気を集める一方、過激な性描写が「ビジネス紙にふさわしくない」と賛否両論を巻き起こした問題作。役所と濃厚なラブシーンを演じるヒロインは現在選考中だ。
(中略)
昨年11月に「愛ルケ」の連載が始まると、映像化権をめぐって映画各社、テレビ局が激しい争奪戦を展開。東宝が映画化権を獲得した。
 ……
 人生投げてないか、役所広司
 賛否両論なのはその、「過激な性描写」とかそういうこと以前にだね、その、主人公の性格の破綻とか、事実関係の繋がりとかそういうことではないかと。(まあ性格破綻者である主人公が、幼稚で場当たりな対応を繰り返したが故にどんどん窮地に追い込まれていく様をアイロニカルに愉しむ小説であって、女に溺れた男ってこんな愚かなもんなんだ、というなら、それはそれで評価しないでもない――かな;)
 ――いや、映画というのは、どうやったって原作とは別物に出来上がるものだ。「とてもあの原作から作ったとは思えない!」というような映画が出来る可能性もないでは――それだったら「原作:渡辺淳一」って銘打つ必要ないじゃん……;
 役所広司は、現在の連載の展開まで知ってて仕事受けたんかなあ。既に「男と女の官能の物語」というよりも「転落した男の回想/妄想」になってるようなんだけど。
 もし分かってて受けたなら、逆にちょっと天晴れな役者根性と思わないでもない。――でも頭のほとんどの部分では、やっぱり暴挙だと思うのよ;

 あそうか。話がある程度進んだところで、画面をストップしてスクリーン外からのコメントが入る、「今日の愛ルケ」映画化にしてくれればいいんだ。
 そうだよなあ、「愛ルケ」なくして「今日の愛ルケ」なし、とはいえ、ネット上では「愛ルケは読んだこともないけど『今日の愛ルケ』はずっと読んでる」と言う人がごろごろいる人気コンテンツだし。(実はかくいう私も、ほとんど『今日の愛ルケ』でチェックさせていただいてます)
 「愛の流刑地」出版の暁には、是非とも副読本として「今日の愛ルケ」も出版化して欲しいものでありますよ。や、売れると思うよ絶対。これまで渡辺淳一なんか読みたいと思ったこともない、という人々にも。
参考:

 流石にまだ映画化に関する記事はないみたいだなー。