トリッカトリート

 そういやハロウィンだよなー、南瓜食わなきゃいかんかなー、それは冬至じゃん、などと思う今日この頃、皆様いかがお過ごしでございましょうか。
 "Trick or Treat"というと、「悪戯かご馳走か」と訳されるようですが、"Treat"の意味には「処置する, 処理する, 治療する」なんてえのもございます。つまり生体実験で、実験動物に調べたい薬剤やら治療法やらを施す、ことなんかも"Treat"。
 ああ。「悪戯か? 『処置』か?」なぞ、悪魔の選択でございますよ。
 しかして"Trick"の方も、意味としては「卑劣な行い、策略、計略」等を含むので、必ずしも悪戯と限らない。
 ……要は、結果的に同じ行為でも、行う側が悪意というか陥れ裏を掻く意図でしているか、あるいは当人は善行と信じているか、くらいの違いかもしれませんぜ。――なんか、"Treat"の方がたち悪いじゃん。"Hell is paved with good intentions"=「地獄は善意で敷き詰められている」。
 そういやこんなニュースも。
自殺の遺体、ハロウィーン装飾と間違え数時間放置(CNN)
 万聖節には死者も墓場から出て来るとは言うものの、とんだ看看兮。(かんかんのう……並べてフレンチ・カンカンなんてえ不謹慎なネタが浮かんだことは内緒だ)
 それにしてもこの方、こういうことになると分かっててこの時期に目立つ場所で首をつったのかなあ。まあ高さ4.5メートル、となると登るのもちょっと大変そうだから、身をもって「奇妙な果実」パフォーマンス、なんて訳はなかろうと思うんだけど。
 勘違いされずにすぐ見つかってたら、助かってたかもしれない、と思うと気持ちが沈む。自殺なんだから好きにさせとけ、という考え方もあろうけど、目立つところで派手な自殺を図る人には、「誰か止めてくれないか」というケースもかなりあるしね。

 それから、CNNでは他にこんなニュースも。
洗礼の儀式で牧師が感電死 テキサスの教会(CNN)
 こういうのも「神の御心」とか言っちゃう人はいるだろうけど、どんなに信心深く善良でいても、人の思いだけではどうしようもない事態ってのはあるもんだ、というのはわきまえた方が良いんだろうね。あるいは、水回りでは電気を使っちゃ駄目、というのはもしかすると信心や善良さよりも重大なことだよ、か。