同居のヒトがいなくなったら

借金で口論、父殴られ死亡=傷害で息子を逮捕−岩手
 なんでこのニュースが[猫]項目かと言うと、同じ事件をさっきテレビのニュースでやってたんだけど、事件のあった家らしい映像のなかに、ガラス越しに中で寄り添って身繕いし合う白黒猫二頭の姿があったんである。
 和やかで幸せそうな情景だったのだが、二人暮らしの親子の父親が殺されて息子も傷害致死容疑で警察となると、この猫達どうなっちゃうんだろう、とね。
 警察に「猫がいるので帰らせて下さい」ってわけにいかないだろうし、そうなるとこのまま中で餓死か。あるいは、もし一度帰らせてもらえたとしても、世話を頼める人がいなければそのまま保健所でいずれ安楽死か、それとも外に放して野良化か。
 警察もとりあえず拘禁はしても、そこまで面倒は見てくれないだろうなあ。猫達にも災難だが、外に放したらご近所に、保健所連れてったら始末を押し付けられる保健所所員に、どっちにしても誰かの迷惑になるってのに。
 そら一番悪いのは親を殺しちゃった息子なんだけども、一度こうなっちゃうと、もし本人がどうにか周囲に迷惑のかからない形で猫の行き先を、と思ったとしてもどうにもできないんじゃ。
 ――なんてことを考えてたら、遠くの私には関わり合いようもないことなのに、なんかとても不愉快になった。まだ猫達は元気でいるのに、誰もどうもできないんか。そういうことは世の中にたくさんあって、当たり前にそういうものだと思われてるんか。
 そもそもあのニュース映像を撮ったテレビ局のカメラマン、番組構成スタッフは、何を思っていたのだろう。