朝日新聞be Extra BOOKSより

ここに掲載されてたインタビュー記事を読んで驚愕。
金原ひとみ氏は中学生の頃にバタイユ「眼球譚」を読んだそうな。
厭だそんな中学生。
いや、でも方向性は違うけど、私も結構厭な中学生だったような気はするな。人の事は言われん。
金原氏はこの本を「すごく好き」「究極のエロスって感じが」と語っているが、私はこの本は「森山塔みたいだなあ」と思ってしまったのだった。良く考えたら、森山塔あたりのエロ漫画の方が、このへんの古典的エロ文学を下敷きにしていたりするんだろうけども。(それとも洋の東西を問わず、昔っから人間の考えつく「いやらしいこと」のバリエはこんなものか)
あ、ちなみに森山塔だと思ったのはもっぱら前半の話で。後半はどっちかというと高橋葉介あたりか。要は性的背徳から猟奇とSMへ方向がシフトしてるんである。
文中で主人公達がやってることは確かにやらしいのだが、行為がエスカレートするにつれ、エロスよりはむしろ痛々しさが増すように感じたんだが。どれほど淫靡なことや残酷なことを求め実行しても、すぐにそれでは満たされなくなってしまう。世の多くの人々はシモーヌの言うところの「家庭の主婦みたいな」行為でも結構満足して幸せでいるのだが。
 シモーヌのように刺激を求める人々は、もしも、同性愛や乱交や陰部の露出やSMプレイが社会に認知されてしまったら、一体何に歓びを感じられるのだろう。
それはさておき。こういうのをお好きなら、金原ひとみ氏も今後猟奇ファンタジーなんか書かないかのう。ちょっと期待することである。