これはどーよ、ということ

続けてニュース番組を見ていたら、局によって伝え方が大きく違うのが気になったニュースが。
まず最初にそれを知ったのが報道ステーションだったのだが。
乳児の下腹部カミソリで傷つけ「犬に噛まれた」24歳母逮捕・大阪
と言うニュース。
ここでは色々細かい周辺情報が出ていたのだが、その後で見たニュースJAPANでは、ほとんどこの見出し程度のことしか報じていなかった。だからコメントも、これまでの多くの乳幼児虐待と同様につけられていたのだが。
ええと、ちょっと、血腥い話の苦手な、特に殿方はこの後読まない方がいいかも。あのですね、報道ステーションでこの他に加わってた情報として、以下のようなのがありました。
・傷というのは睾丸の切除
・犯行に使ったカミソリや切除した部分をどうしたかは「覚えていない」と供述
・母親は傷つけられた乳児(次男)の他に二歳の長男と暮らしていた(当初間違えて「夫と」と書いてしまったのを訂正しました。失礼しました)
・長男にも、次男にも、今回の傷の他に虐待の跡らしい物は見当たらず、発育も良好
・近所の人の証言「赤ちゃんが産まれたと言って喜んでいた」
・もう一つご近所の証言「生まれたのは女の子だと聞いていた」
……これ、他の習慣的な「虐待」と一緒に語っちゃいけないんじゃ。だってその、これは、宮刑というやつでは。
母親が何か精神的に追い詰められて、と言うのは同じかもしれないけど、結果が偶々子供に向いただけで、子育て自体は作用してないんじゃなかろうか。
でなければ、この母親は。ただ女の子が欲しかっただけなんでは。
だからと言って、こんなことが許されるとは勿論思わない。ユダヤイスラムの割礼だって、今時はちゃんとお医者に麻酔使ってもらってやるそうな――って、そういう問題ではないのか。いやしかし、この子供の命に別状がなかったとしても、人生を取り返しのつかないくらい大きく変える事になってるんじゃなかろか。
でも、私にはこの母親を責める資格はないかもしれん。うちの猫どもだって、皆避妊去勢は済ませてる。どれだけ愛情を注ごうと、傷つけてる事にも変わりはない。
とはいえ、避妊去勢をしないのが正しいとも思わないけど。人間の子供であったとしても、例えばとんでもない放蕩息子/阿婆擦れ娘で、女/男と関係を持っては次々孕ませ/孕み、というようなことになったら、「お前が悪いんじゃない、そういう衝動を抑えられない体が悪いんだ」と説得して、パイプカットなり避妊リングなりインプラント埋め込みなりの手術を受けさせるだろう。
ただやっぱりヒトの場合、そういうことは、自分の意志で決められるようになってから同意の上でやるべきだってことだよね。
などと、オカマの坊猫を撫でながら考えた事だ。ヒトは言葉で意思疎通もできるのだから、もうちょっと堪えて、ちゃんとそこそこ大人になるまで待つべきだったのだ。
そう、もしかするとこの傷つけられた男の子も、育て方によっては大人になる頃には、自分から女の子になる道を選んでくれたかもしれないし。
――でもそれが、幸せな結末かどうかはわからないよな……