「イナバウアー」に「仰け反り」は必須でないらしい

 と、いうのは。本来「イナバウアー」というのは、足の爪先を180度に開いた状態を保ったまま横滑りするというスケーティングの技を示す言葉なんだそうで。この状態で出来るアピールが後屈くらいだから荒川静香特有のあのポーズになることが多いけれども、別に仰け反らなくても「イナバウアー」と呼ばれるそうな。
 ということは、荒川静香特有の(てか他の人がやろうとしないだけなんだろうけどね。レイバックスピンができる選手ならできるだろう)あの「レイバック・イナバウアー」を、彼女が広めたと言うことで「アラカワ」と呼ぶように決めても、全然問題はないような気がするな。
 ……でも、ちょっと試してみるというと――
「スパイラル・ステップ・シークエンスから、リンクを斜めに横切って、アラカワ――」
 ……
 なんか、お料理みたいだなあ。粉ふきいも作成過程とか。芋の煮っ転がしの下ごしらえとか。
 それは「あら熱を取って皮を剥く」だ。激しく違うぞ。

 それはそうと、土曜の夜にNHKで荒川静香のドキュメンタリー番組やってのだけども、彼女は床の上ではイナバウアーのあの体勢からそのまま手を突いてブリッジに移行できるのだ。で、その状態から倒立して、反対側に足をついて立てるのだ。
 つまりその、イナバウアーであのぐらいの深い後屈をやろうと思ったら、床ではそのくらいできなくちゃってことかな。素人が迂闊に形ばっかり真似しちゃ危ない。背中がつるか、支えきれなくて頭から落ちるか;;
 とりあえず良い子は、せめてブリッジができるようになってから試そうねっ。私はブリッジできないっす。腹筋と背筋が足りないもので。